シンプルライフ物語

子育てと自分育て家事、断捨離、片付け、ミニマリスト、宝塚などについてシンプルラフまでの道を綴ります

なぜ、私はミニマリストから汚部屋住人になってしまったのか? 転機|シンプルライフへの道

寮生活を送る中で、いじめがありました。

いじめられていた子を仮にAさんとします。

そのAさんは、入学して早々、彼氏ができました。その彼は、二浪して受験に失敗し、仮面浪人をしていました。その彼をKさんと呼びます。

AさんはKさんと毎日べったり。Kさんは、受験勉強する時間などありません。働いている様子もないのに、大きな車で学校に通っていられるのは、親がお金持ちだからでしょう。
Kさんの性格は、おっとりして優しく、ギスギスしたところが全くありません。育ちの良さを感じさせ、クラスの中でも中心的な存在になっていました。

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寮生活でいじめられていたAさんでしたが、私はAさんとの仲は悪くありませんでした。

 

元々ミニマリストだったが、なぜ汚部屋住人になっていったのかについてを考察しており、前回の続きです。⇒なぜ、私はミニマリストから汚部屋住人になってしまったのか?|シンプルライフへの道 - シンプルライフ物語

他の寮生に相手にされないAさんは、私しか話し相手はおらず、Kさんからの情報を教えてくれたのでした。

Kさんの情報は主にクラスの男子学生や講師たちのことです。

「あの子(男子学生)は、誰々(クラスメートの女子学生)に好意を持っている」
「あの子(男子学生)は、見た目かっこいいけど、実は女装が趣味だ」
「あの講師は、どこどこの大学でも教えている」
「あの講師の奥さんは、アメリカ人で美人だ」

とか、どこまでホントか分かりませんでしたが、テレビがない生活を送っていた私にとって唯一とも言える楽しみでした。

そんなAさんが、ある日、私にこっそりアドバイスしました。

「花美ちゃんは、『もっとおしゃれに気を使ったら良い』と他の男子学生たちに言われているみたいだよ」
「『もっと外見を気にした方が良いよね、もったいないよね』って言われているみたいだよ」

え?私でも男子学生たちの話題になるの?

当時の私にとって、それは、衝撃的なことでした。

コンプレックスの塊でしかありませんから、私に関心を示す人などいると思ってもいなかったのです。

更に、その男子学生の中には、当時密かに恋心を持っていた男性もいたようなのです。

単純な私は、おしゃれをすることに決めました。

花美、初めてのおしゃれ

おしゃれをすると言っても、田舎で育った私は、具体的に何をしたら良いのか分かりません。

普段着は中学時代から着用している、袖とズボンに二本の白い線の入ったジャージでしたから、どんな洋服を買えば良いのかすら分からなかったのです。

そこで、手っ取り早くおしゃれになる方法として、バッチリメイクをして、髪型を決めることを考えました。

美容院で大失敗

学校の帰りに、駅前の美容院に入ろうと店内の様子をうかがって見ました。

テキパキと対応する美容師さんやお客さん、みんなすごくおしゃれに見えて、入るのに気後れしてしまいました。

実は、高校を卒業するまで母が私の髪をカットしてくれたので、美容室で髪を切ったことがなかったのです。

どの美容院もこじゃれていて、私が入るような雰囲気ではありませんでした。

駅近くにある色んな美容室を何店もウロウロ見て回りましたが、結局どこの美容院にも入れなかった帰り道。住宅地の中に、昔ながらの美容院の看板を見つけたのでした。

「ビューティとら子」

と書かれた看板は、私の実家のあるド田舎でもよく見かけました。

*写真はイメージです。
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祖母がパーマをかけるのに何度もつき合って、入ったことがあります。その看板に引きつけられるように入り、美容室の扉を開いていました。

中から出てきたのは、70歳くらいの美容師さん。その美容師さんが「とら子」さんという名前なのでしょう。

とら子さんは、真っ黒の髪をおばさんパーマでバッチリ決めて、「いらっしゃい」と、私を迎え入れてくれたのでした。

「どんな髪型をご希望ですか?」

と聞かれて、私は、「おしゃれな髪型にしたい」とだけ伝えました。

とら子さんは、「どうぞ」と私を椅子に座らせ、鏡に映っている私の顔をまじまじと見て少し考えて言いました。

「じゃあ、パーマをかけると良いですよ」

私は言われるがままに、パーマをかけてもらうことにしました。

そして数時間後。

なんと私は、とら子さんと全く同じ髪型、「おばさんパーマ」になっていました。

鏡に映るおばさんパーマに仕上げた私をみて、とら子さんは言いました。

「すごくお似合いですよ」

私は、「ありがとうございます」と言って、財布に入っていたお金のほとんどを支払って、帰りました。

とら子と呼ばれる

私の髪型を見て、一番笑ったのは、寮の中で一番豪快なIさんでした。
Iさんは、思ったことをストレートに言うタイプ。

「何、その髪型?おばさんパーマじゃない?」
「さすがに、その髪型は、ないわ~」

私のチリチリに巻かれた髪の毛を触って、ゲラゲラ笑いました。

Iさんは、九州地方の短大を出ていたので、私よりも2歳上。寮生の中でも一番ものを持っていて、仕送りも毎月20万円ほどもらっているようでしたが、それでも足りず、バイトもしていました。

Iさんは、さほど美人ではありませんでしたが、いつも自信たっぷりで堂々としていました。

入学してから2ヶ月くらいの間に、彼氏を2人ほど代え、今の彼氏もそろそろ飽きたので、新たに彼氏を募集中でした。


他の寮生も、私の髪型を笑いました。

「え?あの美容室、行ったの?」
「勇気あるね~」

私のあだ名は、その日から「とら子」になりました。

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初めての合コン

Aさんも、私の髪型を見てびっくりしていました。

「髪の毛はすぐ伸びるから」
「今度、美容室に行くときは、一緒に行こうね」

そう言ってくれました。

それから数日後、Aさんは私を合コンに誘いました。

「KさんとHさんとKさんの高校時代の友人が来る」

と言うのです。

Hさんは、実は私が密かに憧れを抱いていた人。「ぜひ行きたい」と前のめりになって答えていました。

もう、自分の髪型のことは、どうでも良くなっていました。

Aさんは、気が進まない感じに言いました。

「KさんからIさんを誘ってって言われているんだよね」
「私はIさん苦手だから、花美さんから誘ってもらえない?」

私は、Hさんとお話ができるチャンスばかりに気を取られて、二つ返事で「誘ってみる」と返事したのでした。


また長くなってしまったので、続きはまた来週に。。。

続きはこちらです。⇒なぜ、私はミニマリストから汚部屋住人になってしまったのか? 欲しいのは自信|シンプルライフへの道 - シンプルライフ物語