「片づけるのを止めたら部屋が片づいた!」
断捨離が辛かったり、ものを捨てられない人にとっては、捨てない片づけなんてあったら嬉しいですよね。
空間心理カウンセラーの伊藤勇司さんの著書「片づけは捨てなほうがうまくいく」というのは、ものを捨てない片付けのノウハウ。
こんまりさんの片づけのノウハウとの違いを比較しながらご紹介しますね。
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「断捨離」や「捨てること」「減らすこと」が注目され、モノはできるだけ持たない方が良いとされる風潮の中、
「ただ単にものを減らせば良いというわけではない」
というスタンスなのが伊藤勇司さんです。
なぜ、このように考えているかというと、伊藤さんのクライアントさんに、モデルルームのような部屋に住んでいた女性がいたそうで、この女性の部屋は何度も住宅やインテリア関連の雑誌から取材を受けて掲載されていました。
しかし、彼女はこのモデルルームのような部屋にいても、心地よさを感じたことはなく、できれば家に帰りたくないと思って寄り道して時間を潰し、長時間部屋の中にいることを避けていたようなのです。
更に、いつでも人を呼べる、みんなのお手本のような部屋に住んでいるのに、なぜか彼女にはパートナーができません。
おつきあいしても浅いうちに男性は去って行ってしまう。
伊藤さんが彼女の話を聞いて気づいたのは、彼女がキレイに部屋を片づけるのはみんなに見てもらって「すごいね」と言われたかったから。
そもそもは、彼女は、子どもの頃からお母さんに「部屋を片づけなさい」「部屋をキレイにしなさい」と言われ続けたことで、「キレイにしなければならない」という義務感からモデルルームのような部屋をキープしていたのだそうです。
そこで、誰かの目を基準にして部屋をキレにするのではなく、「自分」を起点にして自分が作りたい部屋の空間をまず考えて見ることをアドバイスすると、彼女は自分の居心地の良い状態を考えて、どんどん部屋を作り替えていくうちに、本当に居心地の良い空間ができあがり、パートナーも現れて結婚できたそうです。
片づけを「ゴール」にしない、一番大切なのは心地よい空間を作ること
そういったエピソードから、伊藤さんは、まずは「自分」の居心地の良さを優先させて片づけていくことを推奨しています。
ものとの向き合い方
こんまりさんのノウハウは、「ときめき」を大事にして、「ときめかなかった」ものは、感謝して「捨てる」または「手放す」のですが、伊藤さんのノウハウは、元々自分に必要だと思って手に入れたものなので、「捨てる」のではなく、「今あるものを大事に」します。
持っているものに付随する「思い」も含めてもう一度向きあい、その「思い」を手放すことで、「捨てる」ことができると言います。
ものを大事にすることがイコール自分や他人を大事にすることのつながるので、人間関係が順調になり、仕事もうまくいくようになっていくようです。
こんまりさんと伊藤さんの片づけのノウハウの違い
こんまりさんの片づけのノウハウは、
出す→触れる→ときめきを確認→捨てるまたは残す→片づける
伊藤さんの固唾のノウハウは、
出す→磨く→戻す
これだけです。
ものを捨てないのでは、部屋の中がいつまでも片づかないのではないのか?と思いますよね。
しかし、こんまりさんの片づけが即効性のある「特効薬」だとすると、伊藤さんの片づけはじわじわと効く「漢方薬」のようなもの。
こんまりさんは、家の中で「お祭り」のごとく片づけを行いますが、伊藤さんの片づけは、「一点キープ」から始まります。
一点キープの片づけとは?
部屋の中の一点だけをキレイにして、後は散らかり放題でもOK。
しかし、この一点を一週間キープすることから始めます。
この一点がどんどん増えて、最終的に片づいた家になります。
一点をキープするために床などをとことん「磨く」ことを徹底しており、お掃除のやり方にも触れています。
こんまりさんのノウハウは、片づけまででお掃除までは触れていません。
残したものを「磨く」
こんまりさんは、最小限のものだけを残し、残したものを機能的に出し入れしやすいように片づけることをアドバイスしています。
一方、伊藤さんは、所有しているもの一つ一つに向きあい、そのものと心を通わせ、大切に扱い、磨くことをアドバイスしています。
そして、自分にとってそのものが「必要なものかどうか」で判断し、自分に必要でないなと思えたら「手放す」のだそうです。
気合いを入れて「捨てるぞ!」と思う必要はないので心が痛みません。
まとめ
片づけのノウハウってたくさんありますが、色々試して自分に合うもでやっていくと良いですね。
ものを大事にしながら片づけ、尚且つ自分自身の心も大事にしながら居心地の良い空間を作っていく伊藤さんのノウハウのも良いかもしれません。
とりあえず私はこんまり流で突っ走っていますので、最後までやり切る覚悟です。