だらだらスマホをやめて時間を有効に使いたいと思っておりまして「デジタルミニマリスト 本当に大切なことに集中する」という本を読みました。
全体のレビューをしたかったのですが、冒頭のスマホの正体についてを暴露した、元Googleのエンジニアの証言が衝撃的でしたので、まずは、その内容についてご紹介します。
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どうしたら、だらだらスマホをやめて、スマホをコントロールできる人にれる?
iPhoneが登場して10年くらいしか経っていないのですが、スマホは、あっという間に私たちの生活の中に入り込んでしまいました。
iPhone発売当初は、携帯電話とiPotを組み合わせた便利なツールくらいにしか考えていませんでしたが、今や全人類が夢中になるほどの影響力を持つようになりました。
わが家でも、主人は、休みの日はトイレにスマホを持ち込んで立てこもり、手のひらにスマホを縛り付けているのではないかと思うほど、一日中手放しません。
私もちょっとメール確認、ちょっと明日の天気予報見る、ちょっと電車のルートを確認する、ちょっと検索、など、「ちょっと」のつもりが、気づいたら数十分も経っていたと言うことはしょっちゅうあります。
大人ですらスマホのコントロールが難しいのに、子どもにどうやってスマホを使わせたら良いのか、悩ましく思っております。
中高生のスマホ依存問題、わが家の場合…
うちの子は現在、中3で受験生です。
スマホは買い与えていません。
以前、タブレットを持たせたら、勉強しなくなる、生活が乱れるなどの弊害がありましたので取り上げました。
今は、1日に短時間だけ、私のスマホを貸しているのですが、放っておくと、動画見たり、検索したり、音楽聴いたり、ラインしたり、マンガを読んだりして丸1日、ダラダラ過ごしています。
高校に行ったら、恐らくスマホを買わされるでしょう。その時が来たら、
- 子どもがスマホをコントロールできるようになるのか?
- スマホをコントロールする方法を、親がどうやって教えたら良いのか?
頭の痛い問題です。
今回、「デジタルミニマリスト」を読んで、「スマホをコントロールできるようになる」のは、実はもの凄く難しく、生やさししものではないということが良く分かりました。
知らないと危険、スマホの正体とは?
これまで、私は、スマホを甘く見ておりました。
「デジタルミニマリスト」に登場する、元Googleのエンジニアのハリスは、スマホの正体を「スロットマシーン」だと断言します。
なぜ、スマホはスロットマシーンなのか?その理由は次の3つです。
1.シリコンバレーは、アプリをプログラミングしているのではなく、人をプログラミングしている
シリコンバレーは、アメリカの新興企業やグローバル企業が密集する地域です。Apple、Facebook、Googleなどの本社があり、IT企業の研究所が拠点を置く場所でもあります。
ここでは、日夜、優秀はプログラマーがユーザーを虜にするアプリなどを開発しているのですが、その目的は、行動心理学をベースにした人間を操るものばかりです。
実際に「ユーザーが製品を使う時間をできる限り長くするために(IT企業が)使うテクニック集が存在する」とハリスは暴露しています。
ユーザーが、スマホをチェックするのは「さあ、当たりは、出るかな」と期待しながらスロットマシーンのレバーを引くようなものです。
スマホの画面を触りながら、メールやLINE、Facebookなどを開いて何らかの当たりが出るまで何度もタップ。開いた情報が有益ならば、当たり、しょぼかったら、外れという感じで次々にクリックしてしまいます。
実際、私もスマホをチェックする時は、何かお得な情報はないか?を探しています。それが、すごくワクワクするような期待があるんですよね。
2.スマホは、ユーザーの魂を乗っ取るツール
スマホは、ユーザーが一定の方法で長時間使わせるように色々な仕掛けが仕組まれています。それは、企業がそこから利益を得るためです。
昔、たばこ業界の幹部による内部告発がありました。
「大手のたばこメーカーは、たばこの依存度を高め、中毒にさせてまで販売している」
たばこメーカーが狙ったのは、ユーザーの「肺」でした。しかし、IT企業は、ユーザーの「魂」を乗っ取ろうとしています。
IT企業は、実験心理学や脳科学などの研究を取リ入れ、ユーザーの脳と心をどこまでもハイジャックしようとしています。
そして、スマホの奴隷にして、ユーザーのお金や時間だけではなく、魂までも、根こそぎ奪い、利益を吸い上げようとしているのです。
3.依存状態にさせる巧妙な仕掛け
IT企業は、利益のためには、ユーザーがどうなっても「知ったこっちゃない」というスタンス。ユーザーをスマホ依存にさせるために、人間の脳の奥深くにある弱点をピンポイントで攻撃しているのです。
具体的には、次の二つが狙われています。
- 間欠強化
- 承認欲求
間欠強化とは、人は決まったパターンで報酬をもらうよりも、予期せぬパターンでもらった方が喜びが大きいという特性のことです。
予想外のタイミングでもらった方が、快感を司る神経伝達物質ドーパミンの分泌量が多くなるようです。
毎年、誕生日やクリスマスなどにもらうプレゼントよりも、サプライズでもらうプレゼントの方が嬉しいですよね。
承認欲求とは、他人から認められることです。「いいね」などたくさんもらったり、投稿したブログにコメントが付いたり、はてブしてもらったい、リツイードをたくさんされてイヤな思いをする人などいません。
スマホに抵抗できないのは、自制心の問題ではない、という結論
このように、「スマホを使いたくって、使いたくって、我慢できない」というような仕掛けがあらゆるところに仕掛けられています。
そしてその仕掛けの精度は、日々改良され、精度がどんどん上がっています。
全ては、IT企業が莫大な利益を生むために。
スマホは、ユーザーを廃人にするまで追い込む道具であり、精巧に作りこまれたスロットマシーンです。しかし、ユーザーは、何も知らずに、スマホを便利な道具だと無邪気に使っている、と言う状況なんです。
優秀なエンジニアたちが手練手管で、スマホユーザーをコントロールできなくなるようにしているのに、世間知らずな子どもが抵抗できないのはムリもありません。
大人ですら太刀打ちできないものを、子どもに安易に使わせてしまうこと自体が、その子どもの時間と能力、将来を奪い、魂までも奪ってしまうものだったのです。
利益のためなら、何でもする企業に破壊されないように、注意したいですね。
次回は、このような状況から抜け出す方法についてご紹介します。